織田  正(第7期)

近 況 報 告

社会医療法人 黎明会 消化器内科 
織田  正(第3期)

 

織田  正(第7期)

 7期生の織田 正です。7期生、剣道部の皆様ご無沙汰しております。
 学生時代、頭髪が危ないと言われてきましたが予想どおり現在は おしゃれ坊主 となっています。和歌山県に在住しているせいで、家族の知り合いからは高野山にお勤めですかと聞かれ、駅のホームで見知らぬ人から突然に拝まれたりします。同期の上野氏、奥山氏、森脇氏の投稿の写真を拝見する限りではそのようなことはないようでうらやましいところです。30代前半、頭髪がまだやや残っているところで結婚することができました。
 前置きが長くなりましたが、私は卒業後、京都府立医大第三内科に入局しました。研修医の時に潰瘍性大腸炎重症例を担当したことがきっかけでこの疾患に興味をもち内視鏡研究班に所属しました。済生会京都府病院など関連病院に勤務の後大学院に進み、消化管アレルギー、粘膜免疫の基礎研究をおこなっている教室に配属となりました。当時はサイトカイン、ケモカイン、Th1Th2バランスの理論が出始めた頃でした。私の研究テーマはラットに実験腸炎を作成して肥満細胞の関与を明らかにするというものでした。第三内科からこの教室への配属は、私がトップバッターであり全くのゼロからの出発でした。毎週の抄読会から実験の進捗状況の報告、ディスカッションなど臨床とは違った面で鍛えられました。同時に結果を出しながら基礎研究を続けていくことの厳しさも知りました。大学院での仕事をまとめてAGAで発表する機会を得ました。ちょうどその頃に遺伝子ターゲットのノックアウトマウスによる自然発生腸炎モデルの論文がセルに掲載されました。AGAでその論文のオーサーの発表を聴くことができた時は衝撃的でした。大学院では研究の基本を学び、自分の興味ある分野の最先端を垣間見た後、臨床にもどり大学病院勤務となりました。現在も消化器の分野においては腸管免疫が最も興味深いところです。母校で同期である石原教授がIBD研究をライフワークとされており活躍を期待しています。
 現在は関連病院の和歌山県内の病院に勤務しております。大学院在籍中に非常勤として勤務していた病院で、胃腸科を前身としており消化器内視鏡診療を行うにあたっては充分な環境と思われます。私がここに長く勤務していることは先輩同僚からも不思議に思われるところもありますが、先代の理事長の医療人としての生き方に惹かれるところがあったためと思います。幸いにも病院の変革と拡張がと次々となされ、それに乗っかるかたちで現在に至っています。周囲の環境は他の地方都市の例に漏れず高齢化過疎化が進んでいます。地域医療、特に内科においては10年20年と経っても厳しい状況は改善されていません。私としては日々の診療のなかで自分自身を飽きさせないよう、チャンスを逃さないよう 座右の銘「この日をつかめ. Seize the Day 」として取り組んでいる今日この頃です。
 最後になりましたが卒後初めてとなる7期生の同窓会を上平氏、槙野氏が企画してくれました。私も参加させて頂くつもりでしたがコロナのため延期を余儀なくされています。コロナが落ち着きましたら、皆様にお目にかかれることを祈念しております。

 

 

 

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